2.分かりやすさを大切にする
■素人が理解できる言葉で示す(専門用語を分かりやすく伝える要約力)
企業内の研究発表に出席するメンバーは、企業のTOPだけでなく、管理部門も多く出席します。研究を進める上で予算確保、人材獲得、新規投資等に向けて、関連部門(経理部門、人事部門、資材部門等)にも理解してもらわなければなりません。彼らに納得してもらうためにも分かりやすい言葉で示す能力が求められます。
すなわち専門用語を羅列するのではなく、分かりやすい言葉で「要約する力」が求められます。
技術面接は企業により異なりますが、基本は技術面接官と人事面接官が出席します。人事面接官が理解できるレベルのプレゼンテーションを意識して下さい。面接終了後、面接官同士の評価がなされますが、人事面接官が理解できたと言う評価がもらえたら、ほぼプレゼンテーションは成功したと言っても過言ではありません。
(例)専門用語を分かりやすく伝える要約力
「テーマ」
(専門用語を使った時)
IT資産のセキュリティー脆弱性をプロアクティブに発見し解決する脆弱性管理ソリューションの開発
(要約した時)
ネットワーク上の資産が、サイバー攻撃や不正アクセスにより損害を受ける不備や弱点(セキュリティー脆弱性)に対して、不備や弱点が悪用される前に特定して解決する(プロアクティブ)システムを開発する。
特に「テーマ」や「研究の意義」は分かりやすく要約し記載する事が大切です。何故なら最初の理解を得る事ができなければ、その後全てが理解できないことになるからです。
■図やグラフにて視覚的に示す
研究概要、実験結果、分析結果等の説明は、積極的に図やグラフを使いましょう。
ただし、注意したいのは、図やグラフを張り付けただけにしない事です。それぞれの図やグラフに対して、吹き出し等でこの図やグラフで自分が何を言いたいのかを記載しましょう。
(例)図やグラフで何が言いたいのかを吹き出し等で記載
○○時点で変化が見られ、明らかに効果が確認できる / 前後での変化が見られず効果がないと判断
等、図やグラフに簡潔に言いたい事を記載する事によって、言葉で説明しなくても見てわかる資料となります。