1.企業の技術者目線で組立てる
■企業の技術者が研究や技術開発を進める上で、企業のTOPから問われること
①この研究開発により「どんな利益」を産み出すことができるのか?
②この「研究のゴール」は? コミットする目標値は?
③この研究開発を進める上での「課題」は?
④課題を解決するためどの様な「対策」を考えているのか?
⑤「結果」研究目的が達成されたのかどうか、達成されていないのなら今後どうするのか?
■企業の技術者目線でプレゼンテーション資料を組立てる
①「どんな利益」
学生の研究で利益を示す事はないですが、これに代わり、研究による効果効能を示す事が大切です。どの様な効果が期待でき、結果として社会に対してどんな貢献を果たすことができるのか、この研究の意義や重要性を示す事が大切です。
②「研究ゴール」
何を持ってこの研究が終了したと言えるのか、最終目標を示します。「○○の検討」や「○○の分析」は研究目標ではありません。目標値が示せればもっといいです。目標を明確にし目標達成に向けてをコミットする姿勢を示す事が大切です。
③「課題」
この研究を成功に導くための課題を示します。自身の課題抽出力を示しすことになります。企業の中で働くと様々な問題が発生します。問題発生に対して怯むのではなく、問題を解決するための課題は何なのかと考える姿勢が重要視されます。
④「対策」
研究を成功に導く課題解決のための対策です。最も重要な項目です。課題に対してどう取組むのか、それは「自分がどんな研究者なのか」を示すことになるからです。
従来にない独自技術による対策、新規技術の積極的採用による対策、自分達だけでは解決できないことから外部を巻き込んだ対策、教授や仲間との徹底的な議論による対策、コストをかけることなく今ある設備を最大限に活用する対策、研究期間短縮のため徹底的に効率を意識した対策など、自身の研究開発に対する考え方を示さなければなりません。
技術面接官が一番知りたいのは「あなたはどんな研究者なのか」です。
⑤「結果または進捗状況」
研究目標が達成されたのか、または進捗状況を示します。結果が出なかった場合は、原因を明確にし、新たに課題の抽出、スケジュール化を行います。
■まとめ
企業の技術者目線でプレゼンテーション資料を作成する際は、以下の流れで組立てると分かりやすくなります。
「テーマ」
「研究の意義(背景、研究の効果効能)」
「研究目標」
「課題」
「対策」
「結果と今後のスケジュール」
「まとめ」